HAEDのような大作では、布目の細かい25カウントの布を使うことが多いです。
いきなりHAEDに挑戦するまえに、布目の細かさに慣れるためにも25カウントの布で小さな作品をクロスステッチしてみることをおすすめします。
・布はどれを使ったらいい?
・針は今のままで大丈夫?
・25カウント用の図案は?
・何本取りで刺す?
今回は、このような疑問を解決します。
カウント数について
カウント数は、布の目の細かさを表す数字です。数字が大きいほど目が細かくなります。
1インチ(2.54cm)の中にマス目がいくつあるかが「カウント(ct)」です。
カウント数が大きいほど1マスが小さくなり、同じ図案で刺したときの出来上がりサイズも小さくなります。
25カウントの布は 2.54cmの中に 25マスある布なので、1マスの大きさは約1mmです。
25カウントの布はどれを使ったらいい?
×の形が正方形になるように、タテヨコの織り目が均等でマス目が数えやすい布を選びましょう。
25カウントの布なら、エタミンかルガナという名前の布がクロスステッチに適しています。
25カウントのアイーダやジャバクロスはある?
クロスステッチ用の布、アイーダやジャバクロスには「25カウント」はありません。
アイーダのカウント数
DMCで一般的に販売されているアイーダのカウント数は、6ct・11ct・14ct・16ct・18ctです。
ジャバクロスのカウント数
コスモで一般的に販売されているジャバクロスのカウント数:6ct・9ct・11ct・14ct・16ctです。
エタミンとルガナの違い
エタミンはDMC社の商品で、一般的に販売されているのカウント数は、25ctと28ctです。
クロスステッチなど布の目を数えながら規則正しく刺していく刺繍に適しています。柔らかくしなやかな質感を持つ、とても手触りの良い布です。素材は、綿100%です。原産国は、フランスです。
ルガナはツバイガルト社の商品で、一般的に販売されているのカウント数は、25ctと28ctです。
縦糸と横糸の糸数が同じである正方形の織物で、ほぼすべての刺繡技術に適しています。素材には合成繊維が使われており、綿52%、モーダル(レーヨン)48%です。原産国は、ドイツです。
エタミンとルガナの違いは、布の硬さと厚みです。
エタミンは、張りがあって厚みがあります。ルガナは、とても柔らかく厚みはそれほどありません。
エタミンのほうは織り糸が太いのか、目が詰まっていて穴が狭いです。ルガナのほうが穴が大きいので、初心者には刺しやすいと思います。
張りがある布が好みの人には、エタミンのほうが刺しやすいかもしれません。
クロスステッチ針は今のままで大丈夫?
25カウントの布は、穴が小さいので細いクロスステッチ針を使いましょう。
11カウントや14カウントで使っている針のままだと、太すぎて刺しにくいかもしれません。
針の号数は26号がおすすめです。みすや針なら寸1サイズのクロスステッチ針がおすすめです。
25番刺繍糸の場合 | 針の号数 | みすや針 |
1~2本取り | 26号 | 寸1 |
3~4本取り | 24号 | 寸2 |
5~6本取り | 22号 | 寸3 |
25カウント用の図案は?
カウント数と図案は関係ないので、図案はどれでもオッケーです。
「この図案は何カウントの布で刺せばいいですか?」というような質問をたまに聞きますが、指定があってもなくてもどの布に刺すかは自由です。カウント数によって出来上がりサイズが変わるだけです。
クロスステッチキットで余った刺繍糸を使う
例えば、25カウントの布に、初心者用のクロスステッチキットについている刺繍糸を使って同じ図案を刺してもいいです。25カウントのほうが使う糸は短くて済みます。
11カウントの布に3本取りで刺す場合と、25カウントの布に1本取りで刺す場合では、使用する糸の長さは約1/6(6分の1)になります。
初心者用のキットは失敗してもいいように糸が余分に入ってる場合が多いので、25カウントの布ならキットのよっては、余った刺繍糸を使ってもうひとつ作品ができる場合もあります。
25カウントの布には何本取りで刺す?
25番刺繍糸は、6本の細い糸がゆるくより合わさって1本の糸のように見えます。クロスステッチでは、この6本の細い糸を1本ずつ抜き取って使います。
25カウントの布には、この細い糸1本で刺すことをおすすめします。このことを「1本取り」と言います。
やってみるとすぐわかりますが、25カウントの布を「2本取り(細い糸2本)」で刺すと糸が密集しすぎて少しモコッとなります。
逆に、カウント数が小さい(マス目が大きい)布を「1本取り」で刺すと、刺したところの糸の隙間が多くなって下の布が目立ってしまいます。
何本の糸で刺すかの目安です。
6~8カウント | 6本取り | ジャバクロス25(粗目) |
9~13カウント | 4本取り | ジャバクロス35(中目)ジャバクロス45(細目) |
14~19カウント | 2本取り | ジャバクロス55 ジャバクロス65 |
20カウント以上 | 1本取り | 綿オックスフォード |
2本取りや4本取りに比べて、糸のねじれをそれほど気にしなくてもよく、糸と糸の間を割って刺すことも少なくなるので、1本取りがやりやすく感じるところもあります。
まとめ
・25カウントの布は、エタミンかルガナ
・使う針は26号か、みすや針の寸1
・図案はなんでもオッケー
・1本取り(1本の糸)で刺す
HAEDのような大作では、布目の細かい25カウントの布を使うことが多いです。
いきなりHAEDに挑戦するまえに、布目の細かさに慣れるためにも25カウントの布で小さな作品をクロスステッチしてみることをおすすめします。
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