クロスステッチ刺繍の動詞は「刺す」か「縫う」のどちらが正しい?

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こんにちは、ReyLuke(@hutarigurasicom)です。

クロスステッチは「縫う」じゃなくて「刺す」って言われたけど、「縫う」は間違い?

クロスステッチを長く続けている人の多くは「刺す」を使っていますね。「クロスステッチを縫う」に違和感を感じる人もいます。

違和感を感じる」っておかしい?二重表現になるので「違和感を覚える」「違和感を持つ」が正しいですかね。

結論から先にお伝えすると、「刺す」「縫う」どちらも正しいと言えますし、どちらも間違いだとも言えます。私は、どちらを使っても問題ないと思います。

クロスステッチは、刺繍の一種で糸を交差させながら刺していく技法です。クロスステッチ刺繍ともいいます。

刺しゅうには「刺す」という漢字が使われているから「刺す」が正しいんじゃないの?

刺繍には、「刺」と「繍」の漢字が使われて「刺す」だけではなく「繍う」の漢字も使われています。

「繍う」は、「縫う」とも書きます。「繍(ぬいとり)」や「繍(うつく)しい」とも読みます。

ですので、「刺繍を刺す」や「刺繍を縫う」だとさきほどの「違和感を感じる」のように二重表現になっています。

「頭痛が痛い」「馬から落馬する」のような表現ですね。

では、「作品を作る」や「歌を歌う」はどうでしょう?

NHKのホームページ「最近気になる放送用語」では、「歌を歌う・踊りを踊る・掛け声を掛ける・犯罪を犯す・たばこの火が引火する・○○賞を受賞する」などは、ほかの言い方を考えるのが難しいくらい日本語としてはなじんだ言い方だからOKとのことです。

ほかの言い方を考えると、

刺繍自体を動詞ととらえて「刺繍する」、もしくは刺繍を名詞ととらえると「刺繍をする」が正解かもしれません。私が一番しっくりしたのは「施(ほどこ)す」を使うことで、「刺繍を施す」です。

・クロスステッチを刺す
・クロスステッチを縫う
・クロスステッチをする
・クロスステッチを施す

すべて間違いではないので、好きなように使って大丈夫だと思います。

今回は、ステッチの意味と日本刺繍の種類と呼び方、クロスステッチは「刺す」か「縫う」どちらが多く使われているのかを調べてみました。



ステッチの意味と日本刺繍の種類と呼び方

stitch(ステッチ)のネイティブな意味

英語の「stitch」は、名詞では「縫い方・縫い目」を意味します。動詞では「縫う」を意味し、修繕したりくっつけたりするために「縫う、縫い合わせる」などに使われる言葉です。

「縫う」は英語で、「stitch」と「sew」があります。

基本的には同じ意味だと考えてもいいと思います。置き換えても意味が同じになるパターンもあります。
しかし、stitchは「修理・修繕」に使われることが多いので、修理を連想させます。逆にsewは「修理・修繕」と「作っている」の両方の解釈ができます。

(引用:ネイティブと英語について話したこと

stitch(ステッチ・縫う)の意味と使い方 | ネイティブと英語について話したこと
カタカナでは「ステッチ」と呼ばれていますが、stitchは名詞では「縫い方、編み方、ステッチ」あるいは、そこに通った糸を指して使われます。怪我をしたときの縫う行為も含まれます。動詞では「縫う」ですがけっこう「(修理・修繕のために)縫う」ととられやすい言葉です。使い方についてはsewとの違いも含めて例文にまとめています。

ちなみに、「刺す」は英語で「stab」ですが、鋭い何かを「突き刺す」意味があり、刺殺事件など人を傷つけるイメージがあります。

日本刺繍の種類と呼び方

刺繍は、中国から日本に伝わったと言われています。奈良時代から平安時代にかけて日本の刺繍は発展します。

奈良の中宮寺に伝わる「天寿国曼荼羅繍帳(てんじゅこくまんだらしゅうちょう)」は、日本最古の刺繍遺品として有名です。

刺繍が広まった時代や地域によって、様々な呼び方をされてきました。

京繍(きょうぬい):京都府京都市周辺で広まった刺繍
加賀繍(かがぬい):石川県金沢市を中心に広まった刺繍
江戸繍(えどぬい):江戸を中心に広まった刺繍
刺し子(さしこ):東北で広まった刺繍

ちなみに、クロスステッチは日本語で「十字縫い」と呼び、日本に伝えられたのは明治の末頃だといわれています。

「刺す」か「縫う」どちらが多く使われているのか?

グーグル検索結果の数は?

まずは「クロスステッチ 刺す」と「クロスステッチ 縫う」で検索してみましょう。

検索した結果は、

「クロスステッチ 刺す」が、約601,000件
「クロスステッチ 縫う」が、約1,380,000件

でした。「縫う」のほうが2倍以上です。

次に「クロスステッチ 刺し方」と「クロスステッチ 縫い方」で検索してみます。

検索した結果は、

「クロスステッチ 刺し方」が、約1,490,000件
「クロスステッチ 縫い方」が、約1,820,000件

でした。これも「縫い方」のほうが多いです。

数が多いから正しい、数が少ないから間違いとはいえません。「クロスステッチ 縫い方」で検索したサイトには「縫い方」は一度も使われておらずに「刺し方」が使われていたりします。

検索結果のサイト数ではなく、検索した人の数を調べる方がいいかもしれません。

Googleトレンドでは?(検索された数は?)

Googleトレンドは、どのキーワードでどれくらい検索されているかの「検索回数の推移」を見ることができます。

複数の検索ワードで比較もできるので、最新の検索動向が調べられます。

検索ワードを「クロスステッチ 刺し方」と「クロスステッチ 縫い方」でどちらが検索している人が多いのか調べてみます。

比較した結果、平均ではまったく同じになりました。

「クロスステッチ 縫い方」で調べる人は、クロスステッチの刺し方を調べたいけど「刺し方」という言葉が出てこなかったということも考えられます。

「縫い方」で一番検索されている時期は「はじめてのディズニークロスステッチ 創刊号」が発売された2022年1月のあとです。

結論:日本語はむずかしい。言い方は人それぞれで正解はない、ということでいかがでしょうか。

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